アリババのニューリテール戦略

ここ最近度々耳にする、「ニューリテール戦略」とは、アリババグループの創業者であるジャック・マーが提唱している戦略コンセプトのこと。

簡単に言えば、オンラインとオフラインを上手く融合し、より便利なサービスを提供するという戦略です。具体的な動きを上げると、デパートやスーパーマーケットなどの実店舗を運営する企業の買収や、戦略投資を進んで行い、アリババが培ってきたテクノロジーを使って、ネット通販と実店舗の融合を進めています。

キャッシュレス食品スーパー「盒馬鮮生」

中でも注目を集めているのは、キャッシュレス食品スーパー「盒馬鮮生」です。
このスーパーマーケットでは、注文、決済、配送の一貫をデジタル化し、さらに店舗から一定距離であれば、注文から30分以内に配達を行っています。

「盒馬鮮生」は完全会員制で、利用には専用アプリのダウンロードと会員登録が必要です。

利用方法としては、アプリ上で注文し、アリペイを使って支払います。また、店舗で商品のバーコードにスマホをかざすと、産地の追跡が可能となっており、中国の中間富裕層の安全・品質に対する意識の向上にも対応しています。

目標としているユーザー層としては、若者、ゆとりのあるホワイトカラー・生活の質を大切にする家庭です。

このサービスは2016年に初の店舗をオープンさせ、その後徐々に知名度を上げ、現在では16の都市で109の店舗を展開しています。とくに2017年末から2018年末の進展のスピードが著しく、アプリのアクティブユーザーが一年間の間に181万人から864万人まで増加しています。

利用者の6割がオンライン利用をメインにしていて、月の購入回数は平均4.5回となっています。

「買う」を楽しむ時代

現在中国では、買い物を単なる生活のための必要行動ではなく、エンターテインメントとして楽しむ風潮が広がっています。アリババのニューリテール戦略の元で、様々な施策が打ち出されており、上海では、顔認証でお好みのワインを購入できる「未来バー」が作られようとしています。

ニューリテール戦略はまだ直接な影響を日本に与えてはいませんが、先駆けて自社戦略を考え始めている日本の企業もあります。オンラインの力を借りて、より豊かでスマートな消費社会を目指しましょう。

 

執筆者:M.T