最先端テクノロジーの光と影

良いも悪いもリモコン次第」ではありませんが、テクノロジーというものは扱う人によって薬にも毒にもなりかねないものです。
現在、多くの人々を不安にさせているイランの対外工作部隊の司令官の暗殺事件でも、無人機(ドローン?)が使われており、映画「ターミネーター」シリーズのスカイネット的な最先端テクノロジーの持つ危うさが感じられます。

最先端テクノロジーの影

登場当初は経済力のある国や大企業でないと利用できなかったテクノロジーも、民生化されてくると誰でも使えるようになり、悪用される場面が増えてくるのが恐ろしいところです。
信憑性のほどは分かりませんが、中国ではアフリカ豚コレラの影響で価格が高騰した豚肉を買いたたくため、ドローンを使ってアフリカ豚コレラをばらまこうとするギャングまで出てきたとも聞きます。
目先のわずかなお金のために、将来の食糧危機などに考えを及ぼすこともなく、野放図な犯罪行為を行う輩は何を考えているのか、私には到底想像もつきません。

なお、勘違いしている人も多いようですが、現在、日本国内で流行している豚コレラ(CSF)とアフリカ豚コレラ(ASF)はまったく別の種類の病気で、ASFはCSFとは異なり、ワクチンも治療法も存在せず、豚がこの病気にかかった場合の致死率は100%と言われています。
中国では、昨年8月の時点で、豚の飼育頭数全体の約40%に当たる1億頭以上の豚が死んだ(病死、殺処分)とされており、まさに破滅的なパンデミックというにふさわしい状況となっています。

参考)1億頭のブタが消えた 中国でいま、何が…
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191009/k10012118841000.html

また、テクノロジーとは関係ありませんが、未だに収まらずにいるオーストラリアの大規模な山火事についても、放火が原因のものが多いらしく、既に200人近い人が放火罪で逮捕されたという情報もあります。
本当に、人の持つ悪の側面というものには、ほとほとうんざりさせられてしまいますね。

最先端テクノロジーの光

ですが、言うまでもなく、テクノロジーには光の面もあります。
現在開催中の「CES 2020」でトヨタが発表した最先端テクノロジーの実証都市「コネクティッド・シティ」はその好例と言えるでしょう。
このプロジェクトは、自動運転やロボット、AI技術などを実際に人が住んでいる小都市に導入・検証するというもので、法的な規制が多い既存の都市ではできない実証実験が数多く行えるため、テクノロジーの進歩に大きく貢献するのではないかと思われます。
そして、ここで得られた技術が一般社会にフィードバックされていけば、より良い未来が見えてくるかもしれません。

また、発展途上国向けに栄養強化された遺伝子組み換え作物が提供されるという話もあります。
ゴールデンライス」と呼ばれるこの作物は、普通のお米には含まれていないβ-カロテンを含有しており、東アジアなどの米を主食とする地域でのビタミンA欠乏の解決が期待されています。
「遺伝子組み換え」と言うと、それだけで警戒してしまう人もいますが、安全性と効用が確認されたものであれば、積極的に活用していって良いのではないかと思います。

このように、最先端テクノロジーには光と影がつきものですが、できれば光の面を伸ばしていき、影の面を抑えていきたいものですね。

執筆者:M.S